Saul leiter

一枚の写真だった。

場所はどこだったか、
渋谷だったか最寄り駅だったか。
斜めの白のラインに一点、赤の丸が見える絵画とも見えるその写真に足が留まった。

雪の上に赤い傘をさして歩く女性の写真だった。

家路に急ぐ人々と一瞬留まった僕、
歩いている女性とその一瞬を切り取った絵。
今と写真の動と静のコントラストが重なった瞬間だけは印象に残っている。

その写真を撮ったのはソールライター。
開催中の彼の写真展の広告ポスターだった。
最初からすごく興味があったわけではなくなんとなく行ってみよう。そんな感じで。

濡れた窓から見えた景色、隙間から見える日常の風景。
見えていた物が輝きだすその一瞬、別の何かに変わる瞬間を捉える事が出来る人だった。

ふとした時、彼の作品が頭をよぎる。
写真展に行ってから少し経った時だった。

そう、多分僕は彼の作品に魅了されていたのだ。
どんな人だったのか、何を思っていたのか、どう見ていたのか。
彼の写真を見て色々想いを馳せては
きっとこういう人でこういう喋り方でとかあれこれ考えるのが好きだった。

ドキュメンタリーの映画があったのを思い出し借りようと思ったが貸し出しはしておらず。いてもたってもいられず買ってしまった。

映像の中の人は
僕が思っていたよりも優しい口調で
思っていたよりも楽しそうに
照れ臭そうに色々喋っていた。

なんだか嬉しくなった。

人から注目を浴びる人や巨匠と言われる人ほどなんだか厳しそうにしゃべるかクールな感じかと勝手に高をくくっていたからかもしれない。

写真展の会場に入る前にたまたま出くわした嬉しそうにライターの写真について語る見ず知らずのおじいちゃんと少し重なったからかも知れない。

きっと何十年も自分の写真を発表もせずにいたのはシャッターを切るという今を楽しんでいたのかも思った。

SNSでなんでもすぐ発信出来る時代。
便利で早い分、大切な物もすぐに消費されてしまう気がしてなんだかしっくりこないなぁと思っていた僕にはとても心地良い「出会い」でした。
彼のスタイルが好きです。

写真展も終わって周りの熱も1段落した今なのであんまり写真集とかはないかもですが
(僕も写真集を買いそびれてしまった......)
展示録ならまだ書店にあります。多分 笑

話題になっていた分今更感もありますが最近とても感銘を受けたので紹介させて頂きました。
予定のない休日にでも探してみて下さい。
きっと何かに「出会う」はずです。
では良い週末を





















































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